日本財団 図書館


 

6. まとめ

3カ年にわたる焼却処理技術の調査研究において得られた成果をまとめると、以下のようになる。
(1)焼却処理技術の適用油種
全ての油種のムース化油について、含水率60%程度のものまで適用可能である。但し、含水率60%程度以上のムース化油に対しては粘度の状況に応じて、
処理薬剤の散布量及び静置時間を調整する必要がある。
(2)処理薬剤の選定
ムース化油の油水分離及び粘度低下のためには、乳化破壊剤と溶剤を混合した処理薬剤を使用するのがよく、乳化破壊剤と溶剤の混合比は、1:5程度が適切と考える。なお、ムース化油種が原油の場合と重油の場合では、乳化破壊剤の種類の切換が望ましい。
(3)処理薬剤の散布方法
処理薬剤を油面に対し均一に散布するため、可搬式の小型ポンプを使用した噴霧散布方式が最適である。
処理薬剤の散布量は、油量に対し10〜15%が適当であり、油層の粘度に応じて調整するのがよい(粘度が高い場合は、散布量を多めにする。)。
また、処理薬剤散布後の静置時間は10〜15分を標準にし、油面の色が元油に近く黒変するまで静置する。
(4)点火方法
点火剤としては、原油を油ゲル化剤で固化したものが、着火性、燃焼時間の関係から最適である。
テニスボール程度の大きさのゲル化原油で20分程度の燃焼時間が得られ、強風下でも消炎しない。実際には、複数の点火剤を油面上に配して着火するか、あらかじめ点火して投入するのがよい。
(5)消泡剤、煤抑制剤、油ゲル化剤の使用
消泡剤の添加は、気泡を小さくして燃焼効率を多少高める効果がある。また、煤抑制剤の添加は、煤煙の濃度を約4分の1程度に減少させる効果があり大いに有効である。更に、油ゲル化剤の添加は、燃焼残渣油を固化し回収を容易にするので有効であるが、これを加える時期は慎重に決定する必要がある。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION